「ペット可」と書かれた宿は増えましたが、犬と一緒に泊まったことがある方なら、その中身が施設ごとにまるで違うことをご存じだと思います。部屋には入れるが食事は別、共用部はキャリー必須、大浴場に行くあいだ犬は部屋に置いていけない——条件は宿ごとにばらばらで、予約サイトの一覧だけでは読み取れません。
鬼怒川温泉の「ペット同室宿泊パイオニアの宿 きぬ川国際ホテル」は、その点でめずらしい宿です。ペット同伴の条件を規約としてPDFで公開しており、何頭まで泊まれるのか、どこに同伴できて、どこはできないのかが文章で読める状態になっています。予約前に条件を把握したい人にとっては、これはかなり大きな安心材料です。
この記事では、その規約と公式サイトの記載をもとに、この宿の条件を整理します。あわせて、犬と子どもを同時に連れて行く場合にどこを確認すべきかもまとめました。公式に記載がない項目は、推測で埋めずに「記載なし」と書いています。
この記事で分かること
- ペット同伴宿泊規約の要点(頭数、体重、ワクチン、同伴できる場所)
- 犬・猫用の設備(専用露天風呂、ドッグラン、キャットルーム)
- 客室タイプと、犬と一緒に湯に入れる部屋があるか
- 子連れで行く場合に確認すべきこと、アクセスの実際
なお、料金・設備・規約の内容は改定されることがあります。この記事は2026年8月時点で公式サイトに掲載されていた情報にもとづきます。予約前には必ず公式サイトでご確認ください。
きぬ川国際ホテルの基本情報
| 項目 | 内容(2026年8月時点・公式サイト記載) |
|---|---|
| 所在地 | 〒321-2526 栃木県日光市鬼怒川温泉滝540 |
| 電話番号 | 0288-77-0019 |
| 同伴できる動物 | 室内で飼われている犬・猫のみ(犬猫以外は不可と明記) |
| 頭数 | 1組3頭まで/大型犬は2頭まで(大型犬=体重18kg以上) |
| ワクチン | 1年以内の狂犬病予防注射と混合ワクチンが条件。証明書(鑑札)を持参 |
| 大浴場へのペット同伴 | 不可 |
| 宿泊料金の考え方 | 1人1泊2食付きの料金と記載 |
| チェックイン/アウト | 公式サイトに記載なし(予約時に確認を) |
公式サイトによると、現在は宿泊客の98%がペット同伴とのことです。つまり「ペットも泊まれる宿」ではなく「ペット連れが標準の宿」です。犬の鳴き声や他の犬との遭遇に神経を使いたくない人には、この環境自体が選ぶ理由になります。
表示は選んだ日程・人数での滞在合計(最安)です(税込・各社の表示基準)。 楽天トラベルは1泊ずつの最安を合計しているため、1つのプランで通して予約した場合の金額とは異なることがあります。 子どもの料金は年齢帯(未就学児は食事・布団の要不要、小学生は学年)で大きく変わるため、 上で選んだ内訳をもとに計算しています。Agoda は区分ごとの代表年齢で計算した目安です。 実際の年齢や宿・プランの扱いによって金額が変わることがあるため、最終的な金額はリンク先でご確認ください。 料金と空室はリンク先の表示が最新です。
ペット同伴宿泊規約の要点
公式サイトには「ペット同伴宿泊規約」がPDFで掲載されています。宿泊者はこれを読んで同意することが前提になっています。予約前に把握しておきたい要点を、条文の内容に沿って整理します。
① 予防注射:1年以内の接種が条件
規約は「1年以内に狂犬病、及び伝染病の混合ワクチンを受けている室内犬と室内猫に限る」としています。事情があって未接種の場合は、獣医師発行の猶予証明書・診断書の提出を求めるとしています。よくある質問のページでも、持参するものとして「狂犬病と混合ワクチンの証明書(鑑札)」が挙げられています。
狂犬病の予防注射は、飼い主に法律で義務づけられているものです。旅行の予定にかかわらず、接種の時期は把握しておきましょう。
② 頭数:1組3頭まで、大型犬は2頭まで
規約では宿泊できる頭数を「お一組様3頭まで」とし、大型犬は2頭までとしています。ここで重要なのが、大型犬の定義が「体重18kg以上」と数字で示されている点です。犬種のイメージではなく実測の体重で判定されるので、境界に近い場合は事前に体重を確認しておいてください。
また、生理中の犬については紙おむつの着用と、他の犬との接触への注意が求められています。
③ 館内での過ごし方:抱っこ・ケージ・リード
館内に入るときは、備え付けのタオルで手足を拭くこと。小型犬と猫は「抱っこ」または「ゲージ」、中型・大型犬は「リード」を短く持つこと。リードは必ず持参すること。規約にはこう書かれています。
リードの持参が明記されているのは、貸出をあてにできないという意味でもあります。持ち物リストを作るときは、リード・ペットシーツ・拭き取り用のタオルを宿の備品と別に用意しておくのが安全です。
④ 留守番は不可。預かりもなし
行程を組むうえで一番効いてくるのがこの条項です。規約は「ペットを部屋でお留守番させないでください。どなたか一人残ってください」「ペットのお預かりは致しかねます」としています。
つまり、大人が全員そろって大浴場に行くことはできません。大人2人+犬という構成なら、入浴は交代制が前提です。ここに小さな子どもが加わると、「子どもを風呂に入れる担当」と「犬と部屋に残る担当」を明確に決めておく必要があります。到着してから考えると、夕食の時間に間に合わなくなりがちです。
⑤ 大浴場・共有トイレへの同伴は不可
規約は「大浴場や共有トイレ等への、ペットの同伴はご遠慮ください」としています。一方でこの宿には後述するペット専用の露天風呂があるため、「犬を湯に入れたい」というニーズは別の設備で満たす設計になっています。
⑥ 汚損時の費用と、客室浴室でのシャンプー禁止
布団や座布団を汚した場合はクリーニング代が発生すること、家具・備品の損傷は相当額を請求する場合があること、客室の浴室でのシャンプーは遠慮してほしいことが規約に書かれています。室内のペットシーツ以外で排泄してしまった場合は、備え付けのペットシーツで拭き取り、フロント(内線111)に速やかに知らせるという手順まで明記されています。
厳しいと感じるかもしれませんが、条件が文章で公開されていることは、むしろ利用者にとっては予測が立てやすいということです。現地で「聞いていない」が起きにくくなります。
犬・猫のための設備
公式サイトに掲載されているペット向けの設備は次のとおりです。
- ペット専用露天風呂(5階)
- 温泉プール付きドッグラン
- 室内ドッグラン(雨天でも使える)
- ペットと入れる貸切風呂(家族風呂)
- ペットカフェコーナー
- 猫専用キャットルーム
注目したいのは室内ドッグランです。鬼怒川は山間部で天候が変わりやすく、雨で外に出られない時間ができます。屋内で走らせる場所があるかどうかは、滞在時間の使い方に直結します。
猫を連れて行ける宿は犬に比べてかなり少ないため、猫専用の部屋があることは、この宿を選ぶ決定的な理由になりうる要素です。犬猫以外のペットは受け入れていないと明記されている点も、あわせて確認しておいてください。
客室タイプ
公式サイトの客室ページに掲載されているタイプは次のとおりです。広さ・定員・料金についての記載は確認できなかったため、予約時に確認してください。
| 客室タイプ | 公式サイトに記載されている特徴 |
|---|---|
| 半露天風呂付特別和洋室A『磐梯』 | 半露天風呂付(人とペットが兼用できる浴槽) |
| 半露天風呂付特別和洋室B『富士』 | 半露天風呂付(人とペットが兼用できる浴槽) |
| 特別室 | 記載なし |
| 一般客室 | 記載なし |
| 洋室 檜風呂付 | 檜風呂付 |
こんな人におすすめ:
- 予約前に条件を文章で確認しておきたい(規約が公開されている)
- 犬と一緒に湯に入りたい(ペット専用露天風呂・兼用浴槽付き客室)
- 猫も連れて行きたい
- 公共交通機関で行きたい(鬼怒川温泉駅からバスあり)
逆に、大人が同時に大浴場を利用したい家庭や、犬を部屋に置いて観光に出たい人には向きません。同じ鬼怒川エリアで、客室内の風呂だけで完結できるタイプの宿を探すという選び方もあります。

子連れで行く場合に確認しておきたいこと
子ども料金、添い寝の可否、ベビーベッドや離乳食の対応について、公式サイトでは記載を確認できませんでした。宿泊料金は「1人1泊2食付き」という考え方だと書かれているため、子どもの料金区分がどうなるかは個別に問い合わせる必要があります。
そのうえで、犬連れ・子連れが重なる場合に事前確認しておきたいのは次の点です。
- 子ども料金の区分(食事・寝具の有無で金額がどう変わるか)
- ベビーベッド・ベビー用品の貸出があるか
- 離乳食の提供、または持ち込みと温めが可能か
- おむつが取れていない子が大浴場を使えるか
- 犬の留守番が不可という前提で、入浴と食事の順番をどう回すか
最後の項目は宿に聞くことではなく、家庭内で先に決めておくことです。犬連れの宿では、この段取りができているかどうかで滞在の疲れ方がまったく変わります。
アクセス
公式サイトのアクセスページには次のように記載されています。
- 車:東北自動車道 宇都宮IC → 日光宇都宮道路(約20km・15分)→ 今市IC → 国道121号(約15km・20分)
- 電車:東武浅草駅から特急スペーシアで約120分、鬼怒川温泉駅下車
- バス:鬼怒川温泉駅からダイヤルバス。乗り場は駅出口右の5番、運転手に「きぬ川国際ホテルまで」と申告。料金は大人300円・小人150円
駐車場と送迎については公式サイトに記載がありませんでした。車で向かう場合は、駐車場の有無と台数を予約時に確認しておくと安心です。
犬連れで公共交通機関を使う場合は、鉄道会社ごとにキャリーのサイズや持ち込み料金の規定があります。バスについても、事前に電話で犬の同乗可否を確認しておくと当日あわてずに済みます。
持ち物と当日の段取り
規約から逆算して持ち物を決める
この宿の規約には、持ち物に直結する記述がいくつかあります。リードは必ず持参すること、館内に入る前に手足を拭くこと、室内での排泄はペットシーツで対応すること。ここから逆算すると、最低限そろえておきたいのはリード、拭き取り用のタオル、ペットシーツ、そしてワクチン証明書(鑑札)です。
フードはいつも食べているものを持参するのが基本です。旅先で種類を変えると、環境の変化と重なっておなかを壊すことがあります。食器も、使い慣れたものがあれば持って行くほうが落ち着いて食べてくれます。
もうひとつ、意外に効くのが「濡れたものを入れる袋」です。雨の日に外へ出れば体は濡れますし、ドッグランのあとはタオルが確実に汚れます。ビニール袋を数枚多めに入れておくだけで、帰りの車内の快適さが変わります。ペット用のゴミも持ち帰る前提で、口をしばれる袋を用意しておくと安心です。
到着後30分の動きを決めておく
犬連れの宿では、チェックイン直後がいちばん慌ただしくなります。荷物を運び、犬をトイレに連れ出し、館内のルール説明を聞き、子どもがいれば子どもも見る。ここを分担せずに始めると、夕食の時間までに落ち着けません。
おすすめは、到着前に「誰が犬と外に出るか」「誰が荷物と手続きをするか」を決めておくことです。留守番が不可の宿では、そもそも全員が同時に動けないので、役割分担は必須だと考えたほうが現実に合います。
よくある質問
Q. 何頭まで一緒に泊まれますか?
A. 公式のペット同伴宿泊規約では、1組3頭までとされています。大型犬は2頭までで、大型犬は体重18kg以上と定義されています。よくある質問のページでも「1グループ様3匹まで」と案内されています。
Q. ワクチン接種証明書は必要ですか?
A. 必要です。規約では1年以内の狂犬病予防注射と混合ワクチンの接種が条件とされ、持参するものとして証明書(鑑札)が挙げられています。未接種で事情がある場合は、獣医師発行の猶予証明書・診断書の提出を求められます。
Q. 犬を部屋に残して大浴場に行けますか?
A. できません。規約は部屋での留守番を認めておらず、どなたか一人が残るよう求めています。預かりのサービスもないと明記されています。大人が交代で入浴する前提で計画してください。
Q. 犬と一緒に温泉に入れますか?
A. 大浴場への同伴は不可ですが、ペット専用の露天風呂(5階)と、ペットと入れる貸切風呂が用意されていると公式サイトに記載されています。また、半露天風呂付の特別和洋室には人とペットが兼用できる浴槽が付いているとされています。
Q. 猫も泊まれますか?
A. 泊まれます。公式サイトには猫専用のキャットルームの記載があり、よくある質問では「室内で飼われているワンちゃんかネコちゃんに限る」と案内されています。犬・猫以外のペットは受け入れていないと明記されています。
Q. 雨の日はどう過ごせばいいですか?
A. 室内ドッグランがあると公式サイトに記載されています。天候が読みにくい時期に行く場合は、室内で運動させられる場所があることが判断材料になります。利用時間はチェックイン時に確認してください。
Q. 赤ちゃん連れでも泊まれますか?
A. 子ども料金・ベビー用品・離乳食に関する記載は公式サイトで確認できませんでした。宿泊料金は1人1泊2食付きの設定と記載されているため、子どもの料金区分を含めて予約時に確認するのが確実です。
Q. 駅から歩いて行けますか?
A. 公式サイトは鬼怒川温泉駅からダイヤルバスの利用を案内しています(駅出口右の5番乗り場、大人300円・小人150円)。徒歩でのアクセスについての記載はありません。犬を連れての移動になるため、バスの利用可否を含めて事前に確認しておくとよいでしょう。
まとめ
- ペット同伴の条件が規約として公開されている数少ない宿。予約前に条件を読める
- 1組3頭まで(大型犬=18kg以上は2頭まで)、1年以内のワクチン接種が条件
- 部屋での留守番と預かりは不可。大人は交代で動く前提が必要
- ペット専用露天風呂・室内ドッグラン・キャットルームなど、犬猫向けの設備は充実
- 子ども関連の情報は公式サイトに記載なし。乳幼児連れは事前の問い合わせが前提
条件が細かく決まっている宿は、一見すると窮屈に思えます。ただ、ペット同伴が98%という環境で全員が気持ちよく過ごすには、ルールが明文化されているほうが結果的に楽です。予約前に規約を読み、自分たちの行程がその範囲に収まるかを確認しておけば、当日の判断はほとんど必要なくなります。
犬と子どもを同時に連れて行くなら、決めておくべきは入浴と食事の順番です。ここさえ先に決めておけば、あとは犬を遊ばせる時間に集中できます。
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