那須高原の宿を調べていると、モンゴルの移動式住居「ゲル」に泊まれる施設が出てきます。それが「モンゴリアビレッジ テンゲル」です。写真で見る白い円形の建物が芝生に並ぶ光景はかなり印象的で、子どもが喜びそうだと感じる方も多いはずです。
ただ、非日常の宿ほど、実際に泊まるときの条件は事前に確認しておく必要があります。ゲルの中にトイレはあるのか、冬や真夏の温度はどうなるのか、赤ちゃん連れでも大丈夫なのか、離乳食はどうするのか。グランピングやテント泊に近い形態なので、普通の旅館と同じ感覚で予約すると当日に困る部分が出てきます。
この記事では、テンゲルの公式サイトに掲載されている内容から、子連れで行く前に知っておきたい情報を整理しました。公式に記載がなかった項目は、推測で埋めずに「記載なし」と書いています。
この記事で分かることは次のとおりです。
- ゲルの3タイプ(ベッド4台・5台・6台)と内部の設備
- ゲル内にトイレ・洗面がないという、いちばん重要な前提
- 公式が明記している子連れ対応(ベッドガードの貸出・脱衣場のベビーシート・離乳食の温め)
- 温泉の泉質と入浴時間
- 夕食付きプランのチェックイン締切という見落としやすい条件
- アクセスと駐車場、料金の目安
なお、価格やスペック、館内サービスの内容は改定されることがあります。予約前には各施設・各メーカーの公式サイトでご確認ください。この記事は2026年8月時点で掲載されていた内容にもとづいています。
モンゴリアビレッジ テンゲルの基本情報
所在地は栃木県那須郡那須町大字高久丙1577-9、電話番号は0287-76-6114です。公式サイトのよくある質問によれば、チェックインは15時から、チェックアウトは10時まで。那須温泉旅館協同組合の施設紹介ページでは客室数31室、料金は12,100円〜25,300円(税込)と掲載されています。同ページには日帰り入浴は不可と記載されています。
敷地内には、フロント正面のレストラン、モンゴルの雑貨や土産・飲料・アイスクリームを扱う売店、モンゴル関連書籍を300冊以上そろえた「テンゲル文庫」、イベントホール〈アルスラン〉があると案内されています。駐車場は無料で30台です。
食事は、夕食が和牛や那須産三元豚を使ったバーベキュー、朝食が洋食ビュッフェと紹介されています。レストランはフロント正面にあり、各ゲルから徒歩30秒〜1分の距離とされています。
敷地内には芝生の広がりがあり、公式サイトには皆で楽しく過ごせる場所として案内されています。屋外で体を動かせる場所があるのは、チェックインから夕食までの時間を持て余しやすい子連れには使える条件です。ただし、遊具のあるキッズスペースやプールがあるという記載は見当たりませんでした。雨の日にどう過ごすかは、テンゲル文庫や室内で遊べるものを自分たちで用意しておく前提で考えたほうが安全です。
いちばん重要な前提:ゲルの中にトイレ・洗面はない
この宿を子連れで検討するとき、最初に押さえるべきはここです。公式サイトのゲル紹介ページには「バス・トイレ・洗面はゲル内にございません」と明記されています。
トイレとシャワーは共同で、公式サイトの施設ページによればフロント棟と敷地内3か所の計4か所に設置され、各ゲルから徒歩30秒ほどでたどり着けるとされています。よくある質問にも「どのゲルからも30秒程でトイレに行けます」と書かれています。
徒歩30秒は、日中であれば大した距離ではありません。ただし子連れの夜は事情が変わります。夜中に子どもがトイレに行きたがったとき、おむつ替えが必要になったとき、いずれも一度外に出ることになります。冬や梅雨時は特に、上着と靴をすぐ出せる位置に置いておく必要があります。トイレトレーニング中の子を連れて行く場合は、この構造だけで難易度が変わると考えたほうが現実的です。
おむつのゴミをどう持ち帰るかも、部屋に水回りがない宿では効いてきます。においを抑える持ち帰り方については、別記事で具体的に比較しています。

ゲルの3タイプと内部設備
公式サイトによれば、ゲルはベッドの台数で3タイプに分かれます。
- ベッド4台タイプ
- ベッド5台タイプ(ベッド4台+エキストラベッド1台、または敷布団)
- ベッド6台タイプ(ベッド4台+敷布団2組)
敷布団で構成できるタイプがあるのは、子連れには意味があります。ベッドからの転落が心配な月齢の子でも、布団側で寝かせるという選択肢が取れるためです。
内部にはエアコンが全てのゲルに完備されていると記載されています。テレビ、空の冷蔵庫、金庫、内線電話、クローゼット、モンゴル製の家具・テーブル・イスがあり、テレビ付近にコンセント、延長コードも用意されているとのことです。空の冷蔵庫があるということは、離乳食や飲み物を冷やしておけるということでもあります。
アメニティは、浴室にシャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー・ドライヤー、ゲル内にタオル類と歯ブラシが用意されていると記載されています。
公式が明記している子連れ対応
テンゲルのよくある質問には、子連れに関する記載が具体的にあります。「お子様連れのお客様も多くご宿泊されていますので、ご安心ください」と書かれており、受け入れ姿勢が示されています。
ベッドガードの無料貸出と、脱衣場のベビーシート
公式サイトのよくある質問によれば、ベッドガードを無料で貸し出しており、脱衣場にはベビーシートが完備されています。
この2つは、実際に使う場面がはっきりしている設備です。ベッドガードがあれば、寝返りやハイハイの時期の子をベッドで寝かせるときの不安が減ります。脱衣場のベビーシートは、大人が服を着る間に子どもを置いておける場所であり、風呂上がりのおむつ替えの場所でもあります。これがない宿では、脱衣場の床に敷物を広げることになります。
ただし、ベビーベッドそのものの貸出については記載を確認できませんでした。必要な場合は予約時に問い合わせてください。
離乳食はレストランへ持ち込み可・温めも可
よくある質問には、離乳食について「レストランへもお持込可能です。温めることも出来ます」と記載されています。子連れの外泊で最も手間になる部分が明確に許可されているのは、判断材料として大きい情報です。
食事の扱いは年齢で分かれており、小学生以上は大人と同等の食事、小学生未満はお子様プレートと記載されています。食物アレルギーについては「可能な限りご対応させて頂いております」とあり、事前の相談が前提です。アレルギーがある場合は必ず予約時に伝えてください。心配な症状があるときは、旅行前にかかりつけの小児科を受診しておくと安心です。
離乳食の時期ごとの固さや量の目安、外に持ち出しやすい形については、別記事で詳しくまとめています。

温泉:自家源泉のヒノキ風呂・岩風呂・露天風呂
公式サイトの温泉ページによれば、敷地内の地下950mから湧く自家源泉で、泉質はナトリウム・マグネシウム-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩温泉(中性低張性低温泉)。メタケイ酸を100mg以上含み、美肌の湯とされています。
風呂はヒノキ風呂1つ、岩風呂1つ、露天風呂1つ。入浴時間は15時〜23時と翌朝6時〜9時30分です。貸切風呂に関する記載は見当たりませんでした。
なお、温泉の効能は医学的な治療効果を保証するものではありません。肌が弱いなどの事情がある場合は、事前にかかりつけ医に相談し、入浴後に気になる症状があれば小児科を受診してください。
子どもの入浴条件(おむつが取れていない子が入れるかなど)については、公式サイトに記載がありませんでした。脱衣場にベビーシートがあることから乳児連れの利用は想定されていると読めますが、湯船に入れるかどうかは別の話です。予約時に確認しておくのが確実です。
見落としやすい条件:夕食付きは18時までにチェックイン
公式サイトのよくある質問には、通常のチェックインは15時からとしたうえで、夕食付きプランは18時までのチェックインが必須と記載されています。
バーベキュー形式の夕食なので、準備の都合上この締切があるのは自然です。ただし子連れの移動は遅れがちで、渋滞や途中の休憩、寄り道で1時間はすぐにずれます。夕食付きで予約するなら、逆算して余裕のある出発時刻にしておいたほうが安全です。
こんな人におすすめ:
- 移動時間に余裕を持たせられる家族
- 子どもがバーベキュー形式の食事を楽しめる年齢の家族
子連れ設備チェック表
| 確認項目 | 公式サイトの記載 |
|---|---|
| ゲル内のトイレ・洗面 | なし(共同・各ゲルから徒歩30秒ほど) |
| 共同トイレ・シャワー | フロント棟+敷地内3か所の計4か所 |
| エアコン | 全てのゲルに完備 |
| ベッド構成 | 4台/5台(+エキストラまたは敷布団)/6台(+敷布団2組) |
| ベッドガード | 無料貸出あり |
| ベビーシート | 脱衣場に完備 |
| ベビーベッド | 記載なし(要確認) |
| 離乳食 | レストランへ持ち込み可・温めも可 |
| 子どもの食事 | 小学生以上は大人と同等/小学生未満はお子様プレート |
| アレルギー対応 | 可能な限り対応(要事前相談) |
| 温泉 | ヒノキ風呂・岩風呂・露天風呂/15:00〜23:00、翌6:00〜9:30 |
| チェックイン/アウト | 15:00〜/10:00(夕食付きは18:00までに要チェックイン) |
| 駐車場 | 無料30台 |
| ペット | 記載なし(要確認) |
表示は選んだ日程・人数での滞在合計(最安)です(税込・各社の表示基準)。 楽天トラベルは1泊ずつの最安を合計しているため、1つのプランで通して予約した場合の金額とは異なることがあります。 子どもの料金は年齢帯(未就学児は食事・布団の要不要、小学生は学年)で大きく変わるため、 上で選んだ内訳をもとに計算しています。Agoda は区分ごとの代表年齢で計算した目安です。 実際の年齢や宿・プランの扱いによって金額が変わることがあるため、最終的な金額はリンク先でご確認ください。 料金と空室はリンク先の表示が最新です。
アクセスと駐車場
公式サイトによれば、那須ICから車で15分。無料駐車場は30台完備と案内されています。那須温泉旅館協同組合の施設紹介ページには、那須塩原駅や黒磯駅から路線バスを利用し「友愛の森」で下車する経路も掲載されています。
子連れであれば車がいちばん扱いやすい立地です。ゲルまで荷物を運ぶ距離もあるので、荷物はまとめておいたほうが動きやすくなります。共同トイレへ夜間に行くことを考えると、懐中電灯やスマートフォンのライト、すぐ履けるサンダルではなく靴を用意しておくと安心です。
泊まる前に知っておきたい、正直な注意点
- ゲル内にトイレ・洗面はありません。夜間の移動が発生する前提で準備してください。
- シャワーも共同です。部屋で自由に湯を使うことはできません。
- 夕食付きプランは18時までのチェックインが必須です。移動が遅れると影響します。
- 貸切風呂に関する記載がありません。家族だけで入れる風呂を前提に計画しないほうが安全です。
- ベビーベッドの貸出については記載がなく、要確認です。
- ペットの可否について公式サイトに記載を確認できませんでした。犬連れの場合は必ず事前に問い合わせてください。
- 子どもの入浴条件(おむつ未卒業の子の可否)も記載がありません。
同じ那須エリアで、実際に泊まって設備を確かめた宿の記録もあります。ゲル泊とは対照的に、館内で完結するタイプの施設です。

よくある質問
Q. ゲルの中にトイレはありますか?
A. ありません。公式サイトに「バス・トイレ・洗面はゲル内にございません」と明記されています。トイレとシャワーは共同で、フロント棟と敷地内3か所の計4か所にあり、各ゲルから徒歩30秒ほどとされています。
Q. 赤ちゃん連れでも泊まれますか?
A. 公式サイトのよくある質問には「お子様連れのお客様も多くご宿泊されていますので、ご安心ください」と記載されています。ベッドガードの無料貸出があり、脱衣場にはベビーシートが完備されています。ただしベビーベッドの貸出については記載がないため、必要な場合は予約時に確認してください。
Q. 離乳食は持ち込めますか?
A. 持ち込めます。よくある質問に「レストランへもお持込可能です。温めることも出来ます」と記載されています。
Q. 子どもの食事はどうなりますか?
A. 小学生以上は大人と同等の食事、小学生未満はお子様プレートと記載されています。食物アレルギーについては可能な限り対応するとされているため、事前に相談してください。
Q. ゲルは寒くないですか?
A. 公式サイトには、全てのゲルにエアコンが完備されていると記載されています。ただし共同トイレへ行く際は外に出るため、季節に応じた上着は必要です。
Q. 温泉の入浴時間は?
A. 15時〜23時と翌朝6時〜9時30分です。ヒノキ風呂、岩風呂、露天風呂が各1つあり、地下950mから湧く自家源泉と説明されています。貸切風呂の記載はありません。
Q. チェックインの締切はありますか?
A. 通常のチェックインは15時からですが、夕食付きプランは18時までのチェックインが必須と記載されています。バーベキュー形式の夕食のため、遅れると影響が出ます。
Q. 駐車場はありますか?
A. 無料駐車場が30台分あると記載されています。那須ICからは車で約15分です。
まとめ:構造を理解して選べば、子連れでも扱いやすい宿
公式情報から確認できたことを整理します。
- 那須町のゲル宿泊施設。那須温泉旅館協同組合の掲載では31室、12,100円〜25,300円(税込)
- ゲル内にトイレ・洗面はなく、共同施設まで徒歩30秒ほど
- ゲルはベッド4台・5台・6台の3タイプ。敷布団で構成できるタイプもある
- 全ゲルにエアコン完備。テレビ・冷蔵庫・金庫・クローゼットあり
- ベッドガードは無料貸出、脱衣場にベビーシート完備
- 離乳食はレストランへ持ち込み可・温めも可能
- 温泉はヒノキ風呂・岩風呂・露天風呂。15時〜23時と翌6時〜9時30分
- 夕食付きプランは18時までのチェックインが必須
この宿の子連れ対応は、公式サイトの記載を見るかぎり具体的です。ベッドガード、ベビーシート、離乳食の温め、年齢別の食事。どれも「実際に子連れが来ている施設だからこそ整備されている」種類の設備です。
一方で、ゲル内にトイレも洗面もないという構造は変えようがありません。ここを許容できるかどうかが、この宿を選ぶかどうかの分かれ目になります。トイレトレーニング中や、夜中に何度も起きる時期の子を連れて行くなら、その前提で持ち物と動線を組んでおく必要があります。逆に、その一点さえ織り込めれば、ふつうの旅館では得られない体験ができる宿だといえます。
実際に泊まったあとで、この記事には体験にもとづく内容を追記していく予定です。
あわせて読みたい
栃木の温泉宿をもう1軒。塩原温泉のぬる湯の一軒宿で、露天38℃という湯温は子どもが長く浸かりやすい温度帯です。湯を目的にする旅館と並べて比べられます。


参考文献
- モンゴリアビレッジ テンゲル 公式サイト(2026年8月確認)
- テンゲル ゲルのご案内(2026年8月確認)
- テンゲル 温泉のご案内(2026年8月確認)
- テンゲル 施設のご案内(2026年8月確認)
- テンゲル よくある質問(2026年8月確認)
- テンゲル 交通アクセス(2026年8月確認)
- 那須温泉旅館協同組合 モンゴリアビレッジ テンゲル(2026年8月確認)
