赤ちゃんを連れて温泉に行きたい。でも、いざ宿を探しはじめると手が止まります。離乳食はどうするのか、大浴場に入れてもらえるのか、ベビーベッドはあるのか。公式サイトを開いても「お子様連れ歓迎」としか書かれていない宿が多く、結局は電話で問い合わせるしかない、ということが繰り返されます。
伊香保温泉のホテル松本楼は、その点で珍しいタイプの宿です。公式サイトに赤ちゃん連れ専用のページがあり、離乳食の値段、貸出品の中身、0歳と1〜3歳で最初から部屋に用意されているものの違いまでが、一覧で書かれています。「聞かないと分からない」情報が、予約前に読める状態になっているということです。
なお、料金やスペックは改定されることがあります。予約前には必ず公式サイトでご確認ください。
この記事で分かること
- ホテル松本楼の温泉(黄金の湯・白銀の湯)と、大浴場・貸切風呂の使い方
- 離乳食・ねんしょうさんセット・お食い初めセットの内容と料金
- 0歳/1〜3歳で部屋に用意されているもの、予約時に申告して借りるもの
- 年齢別の宿泊料金の考え方と、確認が必要なポイント
- 公式サイトに記載がなく、予約前に問い合わせるべき項目
まず前提:伊香保温泉には2種類の湯がある
伊香保温泉を子連れで検討するなら、最初に押さえておきたいのが源泉が2種類あることです。ホテル松本楼の公式サイトでも「金銀2つの源泉」として説明されています。
| 源泉 | 色・特徴 | 泉質(公式表記) |
|---|---|---|
| 黄金の湯 | 古くから伊香保に湧く湯。含まれる鉄分が酸化して茶褐色 | 硫酸塩泉 |
| 白銀の湯 | 近年湧出が確認された湯。無色透明 | メタけい酸単純泉 |
公式サイトは、白銀の湯について「小さなお子様やご高齢の方に向いている」という趣旨の説明をしています。赤ちゃん向けのページでも、貸切風呂は「刺激の少ない『白銀の湯』ですので小さなお子様も安心」と記載されています。つまりこの宿では、赤ちゃんと入るなら白銀の湯という選択肢が用意されているということです。
表示は選んだ日程・人数での滞在合計(最安)です(税込・各社の表示基準)。 楽天トラベルは1泊ずつの最安を合計しているため、1つのプランで通して予約した場合の金額とは異なることがあります。 子どもの料金は年齢帯(未就学児は食事・布団の要不要、小学生は学年)で大きく変わるため、 上で選んだ内訳をもとに計算しています。Agoda は区分ごとの代表年齢で計算した目安です。 実際の年齢や宿・プランの扱いによって金額が変わることがあるため、最終的な金額はリンク先でご確認ください。 料金と空室はリンク先の表示が最新です。
ただし、これは「肌にやさしい」という宿側の説明であって、医学的に赤ちゃんの入浴を保証するものではありません。肌トラブルがある、湿疹が出ているといった状態であれば、無理に温泉に入れず、気になる症状があれば小児科を受診してください。
温泉と風呂:大浴場は2か所、貸切風呂は当日受付
① 8階「吉祥の湯」と2階「大黒の湯」
大浴場は2か所あります。最上階8階の「吉祥の湯」は広い内風呂と露天風呂があり、公式サイトによれば赤城山・子持山・谷川連峰を望めます。2階の「大黒の湯」は、黄金の大黒様が置かれた大浴場です。
この2か所は男女が入れ替わります。公式サイトの記載では、2階が女性5:00〜10:00/男性15:00〜24:00、8階が男性5:00〜10:00/女性15:00〜24:00。サウナの利用時間は15:00〜22:00と5:00〜9:00です。
② 貸切風呂は2種類。予約不可・当日フロント受付
| 名称 | 時間 | 料金 |
|---|---|---|
| きごころの湯 | 45分 | 2,200円 |
| まごころの湯 | 75分 | 3,300円 |
公式サイトによると、貸切風呂は事前予約ができず、当日フロントでの受付のみです。まごころの湯はバリアフリー対応で、障害者手帳をお持ちの方は無料と記載されています。赤ちゃん向けページでは、貸切風呂の利用時間は15:00〜翌1:00と5:00〜10:00とされています。
③ タオルは有料。持ち物リストに入れておく
公式サイトには、フェイスタオルが販売200円、バスタオルがレンタル200円と記載されています。タオル類は別勘定と考えて、人数分を持参するほうが無駄がありません。
子連れ設備:0歳と1〜3歳で、部屋の準備が違う
この宿の特徴が最もはっきり出るのがここです。公式サイトの赤ちゃん向けページには、年齢によって「最初から部屋に用意されているもの」が分けて書かれています。
① 0歳の部屋に最初から用意されるもの
- 長座布団
- バンボ
- おむつ用バケツ
- おもちゃ
- バスタオル
- 哺乳瓶洗浄セット
申告して借りるのではなく、最初から置かれているという書き方になっています。おむつ用バケツが標準で入っているのは、子連れの宿としては珍しい部類です。使用済みおむつの置き場所は、子連れ旅行で地味に困るところだからです。
② 1〜3歳の部屋に最初から用意されるもの
- 子供用のスリッパ
- パイプイス
- おむつ用バケツ
- バスタオル
- お子様用お風呂セット(フェイスタオル、歯ブラシ、ボディスポンジ)
③ 予約時に申告して借りるもの
公式サイトによると、次のものは予約時の申告で借りられます。ただし「数に限りがありますので、ご希望に添えない場合もございます」と明記されています。
- 調乳ポット
- おもちゃ
- 加湿器
- バンボ
- プレイジム
- 長座布団
- 子ども用の椅子
- 哺乳瓶洗浄セット
- 子供用のスリッパ
哺乳瓶消毒セットについては、フロントで利用時のみ貸し出す形と記載されています。部屋に置きっぱなしにはできないということなので、夜間の授乳が多い時期なら、自分の消毒グッズを持っていくほうが動きやすいかもしれません。
④ 館内の常設設備
- キッズルーム
- 授乳室(2階の女性用お手洗い近く。電子レンジ1台を完備)
- お子様用浴衣(身長80cm〜140cm)
授乳室に電子レンジが置かれているのは、持参した離乳食を温められるという意味で実用的です。離乳食の持ち込みそのものの可否については公式サイトに明記がないため、持ち込む前提で組むなら予約時に確認するのが確実です。
⑤ ベビーベッドは公式に記載がない
ここは正直に書きます。公式サイトの赤ちゃん向けページに列挙された貸出品のなかに、ベビーベッドは含まれていません。バンボ・長座布団・プレイジムはありますが、ベッドは別です。和室を選べば布団に直接寝かせられますが、ベビーベッドが必須の月齢なら予約前に確認してください。
赤ちゃんの寝床をどう組むかは、宿選びだけでなく自宅でも同じ悩みが出るところです。ベビーベッドをいつまで使うか、布団への切り替えをどう判断するかは別記事にまとめています。

食事:離乳食が「板前が考案したメニュー」として用意されている
公式サイトによると、大人の食事は夕食が創作料理のコース、朝食は和食を中心にしたバイキング形式です。子ども向けには、年齢に応じて3種類の食事が用意されています。
| メニュー | 対象 | 料金(公式表記) |
|---|---|---|
| 離乳食 | 生後6ヶ月〜1歳6ヶ月 | 朝食・夕食セット 2,200円 |
| ねんしょうさんセット | 1〜3歳 | 夕食 2,200円(朝食はバイキングで大人と同じメニュー) |
| お食い初めセット | 生後3〜4ヶ月 | 2,200円(鯛なし)/6,600円(鯛付き) |
① 離乳食は、かたさを指定できる
離乳食は「板前が考案したオリジナル離乳食」とされ、新鮮で安全な食材のみを使うと記載されています。注目したいのは、予約時に「お粥の固さをご記入下さい」という欄があることです。ごっくん期のつぶしがゆ、もぐもぐ期の7倍がゆ、かみかみ期の5倍がゆ、パクパク期の軟飯という4段階から指定する形になっています。
離乳食の進め方そのものに迷いがある場合は、開始時期のかたさと量の目安を別記事で整理しています。旅行先で何段階のものを頼むか決めるときの参考になります。

② ねんしょうさんセットはアレルギー対応が可能
1〜3歳向けの「ねんしょうさんセット」は、公式サイトでアレルギー対応が可能と記載されています。一方で朝食は「朝食バイキング※大人と同じメニュー」とされているため、アレルギーがある場合、夕食と朝食で対応の仕方が変わる点は理解しておく必要があります。
バイキングは、食材の表示が十分でないことがあります。アレルギーの程度によっては、朝食だけ持参のものを食べさせるという判断もあり得ます。重い食物アレルギーがある場合は自己判断で進めず、かかりつけの小児科で相談したうえで、宿にも事前に伝えてください。
客室と料金:バリアフリールームがベビーカー向き
① 客室は8タイプ
公式サイトによると、客室はスイートルーム、バリアフリールーム、ツインルーム、ダブルルーム、8畳和室、10畳和室、12畳和室など8タイプが用意されています。
子連れで注目したいのはバリアフリールームです。公式サイトは「段差の少ないバリアフリー設計で、ベビーカーでのご移動がスムーズです」と説明しており、80平米と100平米の2タイプがあります。さらに客室に露天風温泉が付いているため、家族だけで入浴できるとされています。
② 年齢別の料金
公式サイトには2026年6月1日以降の子ども料金として、次の表記があります。
| 年齢 | 料金(公式表記) |
|---|---|
| 0歳 | 入館料 3,300円 / 2食付 5,500円 |
| 1〜3歳 | 朝食付 3,300円 / 寝具なし2食付 5,500円 / 寝具付2食付 6,600円 |
| 4歳〜未就学児 | 大人の50% |
| 小学生 | 大人の70% |
ただし公式ページには、これとは別に0歳を「入館料1,650円(長座布団付)、2食付3,850円」とする注記も併記されています。改定の前後で表記が混在している可能性があるため、0歳の料金は予約時に必ず確認してください。ここは推測で書ける部分ではありません。
注意したいのは、1〜3歳で「寝具なし」と「寝具付き」に1,100円の差が付いていることです。添い寝で足りるなら寝具なしを選べますが、寝返りやうつぶせ寝が心配な月齢なら、寝具付きを選ぶ判断もあり得ます。料金差の中身が寝具1組ぶんだと分かっていれば、選びやすくなります。
確認が必要:大浴場のおむつルールは公式に書かれていない
赤ちゃん連れで最も知りたい「おむつが取れていない子は大浴場に入れるのか」について、ホテル松本楼の公式サイトには記載が見当たりません。貸切風呂について「小さなお子様も安心」と書かれていることから、貸切風呂は使える可能性が高いと読めますが、大浴場が同じ扱いかどうかは公表情報からは判断できません。
この項目は宿ごとに扱いがまったく違います。おむつの子の大浴場利用を明確に不可としている宿もあれば、年齢制限を設けずベビーバスまで用意している宿もあります。公式サイトで方針をはっきり打ち出している例と比べると、違いが分かりやすくなります。

予約時に確認しておきたいのは、次の項目です。
- おむつが取れていない子の大浴場・貸切風呂の利用可否
- ベビーベッドの有無と台数
- 離乳食の持ち込みと、授乳室以外での温めの可否
- 貸切風呂の当日受付が何時から始まるか
- 0歳の料金(改定の前後で表記が混在しているため)
子連れで泊まるときの実践的な注意点
① 駐車場は玄関前に一度着ける
公式サイトのアクセスページには、「当館の玄関前のスペースは狭くなっておりますが、お越しの際はまずそちらへお車をお止めください。係りの者が駐車場をご案内させていただき」と記載されています。荷物の多い子連れなら、先に玄関前で降ろしてから車を移すほうが確実です。
② 電車の場合は渋川駅からバス
住所は群馬県渋川市伊香保町伊香保164、電話は0279-72-3306(受付9:00〜17:00)です。公式サイトには「渋川駅〜伊香保温泉」の関越交通バスで到着できると記載されています。所要時間や送迎の有無は公式に記載がないため、ベビーカーで向かうなら事前に確認してください。
よくある質問
Q. 赤ちゃん連れでも泊まれますか?
A. 公式サイトに赤ちゃん向けの専用ページがあり、0歳から対象の貸出品・離乳食・料金が案内されています。0歳向けには長座布団、バンボ、おむつ用バケツ、おもちゃ、バスタオル、哺乳瓶洗浄セットが最初から部屋に用意されるとされています。
Q. ベビーベッドは借りられますか?
A. 公式サイトの貸出品一覧にベビーベッドの記載はありません。バンボや長座布団、プレイジムは記載がありますが、ベッドは別です。必要な場合は予約前に直接確認してください。
Q. 離乳食は出してもらえますか?
A. 生後6ヶ月〜1歳6ヶ月を対象に、板前が考案したオリジナル離乳食が朝食・夕食セット2,200円で用意されています。予約時にお粥のかたさを、ごっくん期・もぐもぐ期・かみかみ期・パクパク期の4段階から指定できます。
Q. おむつが取れていない子でも大浴場に入れますか?
A. 公式サイトに記載がないため、公表情報からは判断できません。貸切風呂については「刺激の少ない『白銀の湯』ですので小さなお子様も安心」との記載がありますが、大浴場が同じ扱いかは不明です。予約時に確認するのが確実です。
Q. 貸切風呂は予約できますか?
A. 公式サイトによると事前予約はできず、当日フロントでの受付のみです。きごころの湯が45分2,200円、まごころの湯が75分3,300円。利用時間は15:00〜翌1:00と5:00〜10:00とされています。
Q. 子どもの宿泊料金はいくらですか?
A. 2026年6月1日以降の公式表記では、1〜3歳が朝食付3,300円/寝具なし2食付5,500円/寝具付2食付6,600円、4歳〜未就学児が大人の50%、小学生が大人の70%です。0歳については複数の表記が併記されているため、予約時の確認をおすすめします。
Q. 授乳室はありますか?
A. 2階の女性用お手洗いの近くに授乳室があり、電子レンジが1台備えられています。持参した離乳食を温める用途にも使えます。
Q. アレルギーに対応してもらえますか?
A. 1〜3歳向けの「ねんしょうさんセット」はアレルギー対応が可能と記載されています。ただし朝食はバイキングで大人と同じメニューとされているため、朝食の扱いは別途確認が必要です。食物アレルギーの管理は自己判断で進めず、かかりつけの小児科に相談してください。
まとめ:情報が公開されている、という価値
- 源泉は黄金の湯(硫酸塩泉)と白銀の湯(メタけい酸単純泉)の2種類。貸切風呂は白銀の湯
- 大浴場は8階「吉祥の湯」と2階「大黒の湯」。男女入れ替え制
- 貸切風呂は予約不可・当日フロント受付。45分2,200円と75分3,300円の2種類
- 0歳と1〜3歳で、部屋に最初から用意されるものが違う
- 離乳食は朝夕セット2,200円。お粥のかたさを4段階から指定できる
- ベビーベッドと、大浴場のおむつルールは公式に記載がないため要確認
ホテル松本楼を子連れ視点で見たときの価値は、設備そのものよりも「予約前に判断材料がそろう」ことにあります。離乳食の値段、貸出品の中身、年齢別の料金が公開されていれば、行ってからがっかりする確率は下がります。
一方で、ベビーベッドと大浴場のおむつルールという、赤ちゃん連れが最も知りたい2点は公式サイトから読み取れませんでした。ここを埋めないまま予約すると、当日に「大浴場は無理でした」となる可能性が残ります。この2点だけは、電話で聞いてから決めることをおすすめします。
料金・設備は改定されることがあるため、予約前には必ず公式サイトと宿への直接確認をお願いします。
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離乳食の中身まで公開している宿を、もう1軒。岩手・新鉛温泉の愛隣館は、赤ちゃん向けプランの特典(オムツ替え放題・離乳食・ロングステイ)と無料の貸出品の一覧が公式サイトに文字で出ています。松本楼と同じく、「予約前にどこまで分かるか」で選べる宿です。

参考文献
※ 公式サイトの記載内容は2026年8月9日時点で確認したものです。
