新生児から使えて、しかも装着がラクな抱っこ紐を探していると、必ず候補に挙がるのがアップリカの「ラクリス」です。赤ちゃんを先に抱っこ紐へ乗せてから、体の前にあるバックルを留めていくという構造で、公式サイトでも「前面にある4つのバックルをとめるだけ」と説明されています。抱っこ紐の装着でいちばん怖いのは、赤ちゃんを持ち上げたまま背中側のバックルを手探りで探す時間です。それが要らないというのは、それだけで検討の理由になります。
ただ、実際にしばらく使ってみると、スペック表を眺めているだけでは分からなかった部分で評価が割れました。結論から言うと、我が家では途中で別の抱っこ紐に切り替えています。理由は「構造がラクかどうか」ではなく、もっと単純に、ラクリス自体が結構重たかったからです。
とはいえ、悪い話ばかりではありません。おんぶで使ったときの快適さははっきり良く、乗せたらすぐに寝てくれました。腰まわりのサポート感も、頼りないと感じることはありませんでした。抱っこ紐は、赤ちゃんの体重・使う人の体格・1回あたりの抱っこ時間・外出の頻度で正解がまるで変わる道具です。同じ製品でも「最高だった」と「合わなかった」が両方出るのはそのためで、どちらの口コミも嘘ではありません。だからこの記事では、感想だけでなく「どういう条件だとラクリスが向くのか」まで踏み込みます。
この記事で分かること
- ラクリスの公式スペック(対象時期・体重・本体重量・価格)の正確な数字
- しばらく使って良かった点と、結局手放すことになった理由
- 「重い」と言われる理由を、他社の抱っこ紐の重量と並べて数字で確認
- ラクリスと後継の「ラクリス AB」の違い
- 体重3.2kgに届かない・予算3万円台がつらい場合の、アップリカ内の代替候補
なお、価格やスペックは改定されることがあります。購入前には各メーカーの公式サイトでご確認ください。
そもそもラクリスはどんな抱っこ紐か
感想の前に、事実の部分を揃えておきます。以下はすべてアップリカ公式サイトと、公式が配布している取扱説明書に記載されている内容です。
基本スペック
- 対象:生後14日以降かつ体重3.2kgから、36カ月(体重15kg)まで
- 前提条件:出生時に体重2.5kg以上かつ在胎週数37週以上を満たしている子が対象
- 本体重量:869g(付属の首マモール19g、ハイポジションシート58gは別)
- 背あてサイズ:幅297×長さ458〜560mm
- 腰ベルト:60〜138cm(パパ・ママ兼用)
- 価格:メーカー希望小売価格29,000円(税込31,900円)
- 主な機能:腰らくサポートEX/首マモール/ハイポジションシート/ヘッドサポート/あしらくサポート/フルメッシュ構造
- 洗濯:本体は洗濯ネットに入れて40℃以下で洗濯機可。首マモールは手洗いのみ
目を引くのは「生後14日以降かつ体重3.2kg」という下限です。月齢だけでなく体重の条件が付いているところが、この製品を選ぶうえでの分かれ目になります。ここは後ろの章でもう一度取り上げます。
4つの抱き方と、それぞれの対象時期
ラクリスは4通りの使い方ができます。取扱説明書に書かれている対象時期は次のとおりで、抱き方ごとに開始条件が違います。
| 抱き方 | 開始の条件 | 対象時期・体重 |
|---|---|---|
| 新生児タテ対面抱っこ | 首すわり前から | 生後14日以降かつ体重3.2kg以上〜4カ月(体重7kgまで) |
| タテ対面抱っこ | 首すわり以降 | 4カ月〜36カ月(体重15kgまで) |
| 前向き抱っこ | ひとり座り以降 | 7カ月〜24カ月(体重13kgまで) |
| おんぶ | 首すわり以降 | 4カ月〜36カ月(体重15kgまで) |
注意したいのは、SGマーク制度の適用対象がこれより狭いことです。取扱説明書には、タテ対面抱っこの「生後14日以降1カ月まで」と「24カ月を超えて36カ月まで」はSGマーク制度の対象外だと明記されています。使えないという意味ではありませんが、被害者救済制度の範囲が違うという事実は知っておいて損はありません。
「ラクリス」と「ラクリス AB」は別物
検索すると2つのモデルが出てきます。2023年9月上旬発売の「ラクリス」と、2025年6月下旬発売の「ラクリス AB」です。公式の比較表に載っている違いをまとめると次のようになります。
| 項目 | ラクリス | ラクリス AB |
|---|---|---|
| 発売 | 2023年9月上旬 | 2025年6月下旬 |
| 価格(税込) | 31,900円 | 32,780円 |
| 本体重量 | 869g | 838g |
| 首すわり前の留め方 | 2カ所留め | 3カ所留め |
| 腰サポート | 腰らくサポート | 腰らくサポートEX(芯2本で両側から支える) |
| メッシュポケット | なし | あり(保冷剤対応) |
| よだれパッド | 12×20cm・ホックなし | 13×20cm・ずれ防止ホック付き |
重量差は31gで、持ち比べて分かるほどの違いではありません。実質的な進化は腰まわりのサポートと、保冷剤を入れられるメッシュポケットです。この記事で書いているのは前者の「ラクリス」の感想なので、ABでは体感が変わっている可能性はあります。
しばらく使って分かった、正直なところ
ここからが本題です。良かった点から順に並べるのではなく、実際に印象が強かった順で書きます。
① 赤ちゃんを乗せてから4カ所留めるだけ、は構造として本当にラク
これは期待どおりでした。腰ベルトと肩ベルトを先に自分に装着しておき、赤ちゃんを乗せてから前面のバックルを留めていくので、赤ちゃんを抱えたまま背中側に手を回す動作が発生しません。抱っこ紐で怖い瞬間を、構造そのもので減らしにいっている設計です。
慣れてくると装着自体は数十秒で終わります。ここは間違いなくラクリスの強みで、他の抱っこ紐に替えたあとも「あれはラクだったな」と思い出す部分でした。
② それでも「本体が重い」。これが手放した最大の理由
結論として、我が家がラクリスを使わなくなった理由はここに尽きます。装着の手数が減っても、装着したあとにずっと乗り続けるのは本体の重さです。赤ちゃんの体重が増えていくほど、そこに上乗せされる数百グラムがはっきり効いてきます。
特にきついのは長時間の抱っこです。数分の乗せ降ろしなら気になりませんが、外出中に何十分も抱っこし続ける前提で考えると、この重さが常に肩と腰に乗ってきます。装着が10秒速くなることより、抱っこしている時間そのものが快適かどうかのほうが、日々の負担としては大きかったというのが正直な感想です。
③ 嵩張る。お出かけのときにそのまま荷物になる
重さと並んで気になったのが、たたんだときのサイズです。腰ベルトと背あてがしっかりした作りなので、使っていないあいだの置き場所に困ります。ベビーカーで出かけて「念のため抱っこ紐も持っていく」という使い方をすると、それだけでマザーズバッグの一区画を占領してしまいます。
抱っこ紐を常時装着したまま動く人には関係のない話ですが、抱っこ紐とベビーカーを場面で使い分ける前提だと、この嵩張りは地味に効いてきます。
④ サポート感はしっかりしている。これは良かった点
腰まわりについては、頼りないと感じることはありませんでした。腰ベルトに芯が入っていて、赤ちゃんの重さが腰で受け止められている感覚があります。「支えられている」という安心感は最後まで変わりませんでした。
この安心感と本体の重さは、おそらく表裏一体です。しっかり支える構造にすれば部材が増え、重くもなります。ラクリスは「軽さ」ではなく「支え」を取った設計で、重さは欠点というより設計上のトレードオフとして受け止めるのが正確だと思います。
⑤ おんぶが優秀だった。乗せたらすぐ寝た
いちばん評価が高かったのがおんぶです。おんぶで使ったところ、赤ちゃんがすぐに寝てくれました。前抱きだと目が合ってしまって寝ないタイプの子でも、背中側だと落ち着くことがあります。
そしておんぶは、抱っこ紐の使用期間を後ろに伸ばしてくれます。対面抱っこがきつくなる体重帯でも、おんぶなら36カ月(15kg)まで対象です。「長く使えるか」という観点では、おんぶが快適に使えることは大きな加点でした。
⑥ 3万円台という価格をどう見るか
税込31,900円は、気軽に試せる金額ではありません。1万円台でも新生児から使える抱っこ紐はあり、「装着が数十秒速いこと」と「差額1万数千円」を天秤にかけたとき、後者を選ぶ人がいても不思議はないと感じました。
価格を回収できるのは、毎日何度も乗せ降ろしする人です。1日6回の乗せ降ろしで1回30秒短縮できるなら1日3分、1年で18時間ほどになります。この計算に納得できるなら妥当な買い物ですが、出番が週に数回ならその差はほとんど回収できません。
⑦ 「体重3.2kg以上」という条件は、想像以上に人を選ぶ
これは購入前にいちばん見落とされやすい条件だと思います。ラクリスは生後14日を過ぎていても、体重が3.2kgに届いていなければ使えません。生まれたときのサイズが小さかった場合、退院してすぐには使えず、体重が増えるのを待つことになります。
出生時体重には幅があり、3.2kgに届かずに生まれてくる子は珍しくありません。産後すぐから抱っこ紐を使いたいなら、この下限は買う前に必ず確認しておくべき数字です。
なお取扱説明書には、早産児や呼吸器疾患などがある場合は、生後14日以降または3.2kg以上であっても使用しないこと、使用にあたっては医師に相談することが明記されています。該当する場合は自己判断せず、かかりつけの医師に相談してください。
「重い」を、他社の抱っこ紐の重量と並べて確かめる
感覚の話だけで終わらせると再現性がないので、各メーカーが公式に公開している本体重量を、軽い順に並べてみます。
| 製品 | 本体重量 | ラクリスとの差 | 対象の下限 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 日本エイテックス サンクマニエル キューブ | 320g | −549g | 新生児(寝かせ抱き) | 9,680円 |
| コンビ ジョイン EL-E | 620g | −249g | 首すわり4カ月(専用シートで1カ月・3.2kg) | 16,500円 |
| アップリカ クルム ファースト(キャリアー部) | 788g | −81g | 新生児0カ月 | 46,200円 |
| アップリカ ラクリス AB | 838g | −31g | 生後14日・3.2kg | 32,780円 |
| ベビービョルン ベビーキャリア Move | 約860g | −9g | 3.2kg・身長53cm | 22,000円 |
| アップリカ ラクリス | 869g | — | 生後14日・3.2kg | 31,900円 |
| ベビービョルン ベビーキャリア HARMONY | 約900g | +31g | 3.2kg・身長53cm | 34,100円 |
こうして並べると、ラクリスは抱っこ紐全体のなかではっきり重い側に位置していることが分かります。いちばん軽いサンクマニエル キューブとは549gの差があり、重量比では約2.7倍です。549gというのは、500mlのペットボトル1本より重い量です。それを毎回、赤ちゃんに加えて身につけることになります。
「しっかりした作りなら重くて当然」と思いたくなりますが、そう単純でもありません。コンビのジョイン EL-Eは腰ベルト付きで4通りの抱き方に対応しながら620gです。つまり腰ベルト付きでも600g台は成立するということで、869gという数字は「支えるために避けられない重さ」ではなく、あくまでこの製品の設計上の選択だということになります。
もちろん軽い製品には割り切りもあります。サンクマニエル キューブはウエストベルトがなく、赤ちゃんの重さを肩で受ける構造です。ジョインは新生児期に使うなら専用インファントシート(別売)が要ります。それでも「毎日身につけるものが549g軽い」という差は、想像よりずっと大きく効きます。
体感としての重さは、3つの要素が重なって出てきます。1つ目は総重量で、体重6kgの赤ちゃんを抱けば肩と腰にかかるのは6.87kgになります。2つ目は嵩張りで、同じ重量でも面積が大きく厚みがあるほど「大荷物を身につけている」感覚が強まります。3つ目は時間の積算です。30分の抱っこを1日3回続ければ1日1.5時間、1年で約550時間。そのあいだずっと、差の549gが上乗せされ続けます。
ちなみに夏場については、フルメッシュ構造でも抱っこ紐の内側は熱がこもります。密着している以上は構造だけで解決しきれない部分があり、送風グッズなどで補う方法もあります。抱っこ紐やベビーカーに取り付ける送風シートは別記事で詳しく検証しています。

ラクリスが向いている人・向いていない人
ラクリスが向いている人
こんな人におすすめ:
- 赤ちゃんを抱えたまま背中側のバックルを探すのが不安な人
- 1日に何度も乗せ降ろしする(買い物・送迎・寝かしつけ)人
- 腰でしっかり支える感覚がほしい人。肩だけで受けるタイプが合わなかった人
- おんぶを本格的に使いたい人。36カ月・15kgまでおんぶ対象なので長く使える
- 身長差のある夫婦で共用したい人。腰ベルトは60〜138cmと対応幅が広い
特に「毎日何度も使う」と「おんぶを使う」の2つが揃うなら、価格は十分に回収できます。
ラクリスをおすすめしにくい人
こんな人には向きません:
- 1回あたりの抱っこが長い人(散歩、旅行、寝かしつけで長時間抱え続ける)
- 生まれたときの体重が3.2kgに届かず、退院直後から使いたい人
- 抱っこ紐とベビーカーを併用し、使わない時間はバッグに入れて持ち歩く人
- 予算が2万円台までの人。同価格帯には競合が多く、決め手が装着の速さだけになりがち
- とにかく軽さを最優先したい人
特に1つ目に当てはまる人は、店頭で重りを入れて数分間そのまま立ってみてください。装着した瞬間の感想と、5分後の感想はかなり違います。
軽い抱っこ紐をご所望の方は、エアリコの抱っこ紐がおすすめです。
買う前・買ったあとに確認しておきたいこと
試着は「装着して5分立つ」までやる
店頭での試着は、装着できたところで終わりがちです。しかし抱っこ紐の評価が分かれるのは装着後なので、可能なら重りを入れた状態で5分ほど立ったままにしてみてください。肩に食い込むか、腰で受けられているか、前かがみになったときに不安定さがないかは、その5分で分かります。
2人で使うなら、腰ベルトの調整幅を先に見る
ラクリスの腰ベルトは60〜138cmで、体格差のある2人でも共用しやすい設計です。一方でコランハグ ライトは74〜118cmと幅が狭くなります。共用前提なら、ここは価格や機能より先に確認すべき項目です。
洗濯の条件を把握しておく
ラクリスは本体を洗濯機で洗えますが、条件があります。取扱説明書には、バックルを内側に包むように折りたたんで洗濯ネットに入れ、40℃以下の水温で洗うこと、しっかり洗うコースなど強い洗濯コースは避けて標準やデリケートコースを選ぶことが書かれています。首マモールは洗濯機では洗えず、40℃以下の手洗いです。脱水は短時間(2〜3分)とされています。よだれや吐き戻しで洗う頻度は高くなるので、「洗濯機OK」だけを見て買うと毎回の手間で少しがっかりします。
安全面は「バックルの留め忘れ」と「前かがみ」に集中している
消費者庁の「子ども安全メール」では、抱っこひもからの転落や横からのすり抜けに関する注意が繰り返し発信されています。ベルトが緩んだ状態での使用、前かがみになったときに子どもを手で支えないこと、乗せ降ろしを高い姿勢で行うことが、事故につながりやすい典型例です。
ラクリスの取扱説明書にも、バックルをとめた後にベルトを引っ張ってはずれないことを確認する、鏡に映して正しく装着されているか確認する、大きく前かがみをしない、といった記載があります。前で留めるタイプは目視で確認できるぶん有利ですが、確認そのものを省いてよいわけではありません。
よくある質問
ラクリスは新生児から使えますか?
生後14日以降で、かつ体重が3.2kg以上であれば新生児タテ対面抱っこで使えます。月齢だけでなく体重の条件があるため、生まれたときの体重が小さい場合は、3.2kgに達するまで使用できません。また出生時に体重2.5kg以上かつ在胎週数37週以上であることが前提条件とされています。
ラクリスは本当に重いですか?
本体869gで、抱っこ紐全体で見ると重い側に入ります。赤ちゃんの体重が加わった総重量と、たたんだときの嵩張り、抱っこし続ける時間の長さが重なるので、1回の抱っこが長い使い方をする人ほどこの差が効いてきます。
ラクリスとラクリス ABはどちらを買うべきですか?
新品で買うならABで構いません。腰のサポートが芯2本で両側から支える構造になり、保冷剤を入れられるメッシュポケットが追加され、本体も31g軽くなっています。価格差は税込で880円です。旧モデルが大きく値下がりしている場合のみ、差額と機能差を比べる価値があります。
ラクリスはおんぶで何カ月から使えますか?
取扱説明書では、おんぶは首がすわった4カ月から36カ月(体重15kgまで)が対象とされています。ただしおんぶは乗せ降ろしの難易度が高い抱き方なので、慣れるまでは背もたれのあるソファなど、低い姿勢で行える安全な場所で練習することが推奨されています。
ラクリスは洗濯機で洗えますか?
本体は洗濯機で洗えます。バックルを内側に包むように折りたたんで洗濯ネットに入れ、40℃以下の水温で、標準やデリケートなど弱めのコースを選びます。首マモールは洗濯機では洗えず、40℃以下の手洗いです。脱水は2〜3分の短時間にとどめ、洗濯後は放置せず十分に乾かしてください。
体重が3.2kgに届かない場合、アップリカで使えるものはありますか?
公式の比較表では、コアラ ウルトラメッシュ EXが「生後すぐ 2.5kg(ホールディングパッド使用)」から、コランハグ ライトが新生児0カ月からとなっています。価格帯や主要機能はラクリスと近いので、下限体重だけがネックであれば、同じメーカー内で条件を変えられます。
ラクリスにSGマークは付いていますか?
SG基準に適合した製品です。ただしSGマーク制度の適用対象は抱き方ごとに範囲が決まっており、タテ対面抱っこの「生後14日以降1カ月まで」と「24カ月を超えて36カ月まで」は制度の対象外と取扱説明書に明記されています。またSGマーク被害者救済制度の対象は、購入後3年以内の製品とされています。
結局、買っても後悔しませんか?
毎日何度も乗せ降ろしする人と、おんぶを使いたい人には価格に見合う製品だと思います。一方で1回の抱っこ時間が長い人、荷物を減らしたい人、予算を2万円台に抑えたい人は、店頭で5分間装着してから決めることを強くおすすめします。合う人には強く合い、合わない人にははっきり合わない製品です。
まとめ
ラクリスをしばらく使って分かったことを整理します。
- 赤ちゃんを乗せてから前面の4カ所を留めるだけという構造は、期待どおりラクだった
- 腰まわりの支えはしっかりしていて、頼りないと感じることはなかった
- おんぶが優秀で、乗せたらすぐ寝てくれた。36カ月・15kgまで対象なので長く使える
- 一方で本体が重く、長時間の抱っこではそれが最大のネックになった
- たたんでも嵩張るため、ベビーカーと併用するお出かけでは荷物になる
- 税込31,900円は、抱っこ紐の出番が少ないと回収しづらい金額
- 体重3.2kg以上という下限があり、小さく生まれた子には使えない期間がある
重量は869g。320gの製品もあることを考えれば、抱っこ紐としては重い部類です。そこに赤ちゃんの体重が上乗せされ、嵩張りと抱っこ時間の長さが重なって、長時間の抱っこがつらくなりました。逆に、短時間の乗せ降ろしを繰り返す使い方なら、この弱点はほとんど表に出てきません。
抱っこ紐は「良い製品を選ぶ」より「自分の使い方に合う製品を選ぶ」ほうが大事な道具です。装着の速さを取るのか、軽さを取るのか、支えを取るのか。ラクリスは装着の速さと支えを取り、軽さと嵩を捨てた製品で、そこが自分の優先順位と一致していれば良い買い物になります。なお体重3.2kgの下限だけは、好みではなく使えるかどうかが決まる条件です。ここに引っかかる場合は、同じアップリカのコアラ ウルトラメッシュ EXやコランハグ ライトを先に検討してください。
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フルメッシュ構造でも、密着している以上は夏の抱っこ紐の中は熱がこもります。抱っこ紐やベビーカーに後付けする送風シートが、実際にどこまで効くのかを検証した記事です。

抱っこ紐が嵩張るという話は、ベビーカーと併用するお出かけで特に効いてきます。新幹線で移動する場合の座席の選び方は、ベビーカーと抱っこ紐のどちらを持っていくかにも直結します。

抱っこ紐を「軽さ」で選ぶとどうなるかは、エアリコの記事にまとめています。ラクリスの重さが気になった人にとっては現実的な次の候補ですが、軽い代わりに出てくる別の問題もあります。

参考文献
- アップリカ「ラクリス|腰ベルト付き抱っこひも」
- アップリカ「ラクリス AB|腰ベルト付き抱っこひも」
- アップリカ「ラクリス シリーズ比較表」
- アップリカ「腰ベルト付き抱っこひも 主要機能比較表」
- アップリカ「ラクリス 取扱説明書」(PDF)
- アップリカ「コアラ ウルトラメッシュ EX」
- アップリカ「コランハグ ライト」
- アップリカ「クルム ファースト」
- ベビービョルン「ベビーキャリア HARMONY」
- ベビービョルン「ベビーキャリア Move」
- コンビ「ジョイン EL-E」
- 日本エイテックス オンラインストア(サンクマニエル キューブ)
- 消費者庁 子ども安全メール Vol.637「抱っこひも ― 横からのすり抜けに注意」
- 消費者庁 子ども安全メール Vol.587「抱っこひもからの転落や窒息に注意!」
- 一般財団法人 製品安全協会
- 厚生労働省
